マッキンゼーの問題解決の手法は、実はかたくなまでに基本に忠実であることです。
問題解決のために、対処療法ではなく、根本治療を行うことを徹底することこそが大事であるようです。
つまり、目に見えている問題に対処するのではなく、なぜそのような事象が起こったのかとか、どうすれば事象が起きないのかといったことを徹底的に追及していくことこそが、本当の問題解決であるということです。
当たり前のことを言っているだけなのですが、当たり前のことを当たり前に対応していくということは、本当に難しいものであることは、皆さんもお分かりだと思います。
そこで、マッキンゼーではこの当たり前のことをするために、問題解決のための基本プロセスを示しています。その全体像は次のとおりです。
①問題設定と解となる領域を決める ⇒ ②課題を整理し構造化する ⇒ ③情報収集を行う ⇒
④仮説を立てる ⇒ ⑤仮説を検証する ⇒ ⑥解決策を考える ⇒ ⑦解決策を実行する
なお、ここからは『マッキンゼー流 入社一年目 問題解決の教科書』 大嶋祥誉著 SoftBank Creative社に記載されている内容を噛み砕いて、記載しております。
才色兼備の筆者による著作であり、入門書として最適な書だと思います。更に踏み込んだ内容の書籍を発刊していただけたら、すぐにでも買い求めたいと思っています。
経営するに当たり、問題だと思っていることが実はその問題の根源ではなく、単なる事象として現れてきたものだとすれば、その事象を解決したところで、本当の問題は解決できません。
樹木の葉っぱや枝が弱りかけてきた時に、枯れそうな葉っぱを取ったり、枝を切っても、いずれはその樹木は枯れてしまうかもしれません。樹木が弱っている本当の理由が土にあるのか、木々に当たる日光が少ないのか、水分を吸い上げる樹皮の内側に薬剤が注入されていないかといった根本的な理由を見つけ出すことこそ、問題解決の解となる領域を定めることです。
枝葉の部分に当たる問題をいくら解決しても、その問題解決の努力に見合った成果は見込めません。問題解決のためには、一つ一つの事象を整理して、それらの原因となっている事柄を特定することこそ大事なことです。
しかし、この問題の解となる領域を見つけ出すのには、とても大変な作業となりますので、以下に述べる構造の把握という作業が大事になってくるのです。
課題を整理して構造化するとは、目の前で起こっていることから、何が問題なのかという問題の定義付け(問題の設定とあるべき姿の確認)をしてから、その問題がどんな要因でつながっているかいう問題の構造を見えるようにすることだそうです。
ここでは、起こっている事象とその要因を分離して考えていくことが必要になってきます。問題を頭の中だけで列挙しても、それらの問題が果たして枝葉(事象)の部分であるのか、根本要因なのかを振り分けするのはとても難しいことですから、『ロジックツリー』と呼ばれる思考を整理する道具を使うのが効果的です。
例えば大工が大工道具を上手に使うのに一定の決まり事(鋸は引くときに切るetc)があるように、このロジックツリーを使う場合にも3つの決まりごとがあるようです。
①漏れなくダブりなく分解すること
②事実(ファクト)ベースで行うこと
③重要度の低いことは深く掘り下げない
これら3つの決まりごとを守って問題を分解していけば、問題の全体像を把握でき、問題の根源を明確にできるそうです。
例として、本に記載されていたロジックツリーを載せておきます。
ロジックツリーを使って問題を上記のような構造が紙面上に現れてくれば、その中で何が最も重要な課題であるのかというイシュー(仮説を立てること)を決める作業を行います。
ロジックツリーに記載されたものの中から、最も重要であろう課題(イシュー)を仮設定してみて、その仮設定した課題が問題の本質に迫るものならば、その課題を克服することが出来れば問題を解決できるかもしれません。
しかし、いくら仮説を立ててもそれを分析することが出来なければ先に進みません。
そこで、この仮説を検証するためのツールの一つとして、『イシューツリー』というものが存在します。
これは、最も重要だろうと仮設定した課題を出発点にして、仮説が正しいかどうかを YES/NO で導かれる要素について検証していくというものです。
この検証作業にも、漏れなくダブりなくを意識してイシューを分解し、きっちりしたロジックで検証することが大切だそうです。
本に記載されていたイシューツリーの例を挙げておきます。
これから作成する予定ですので、しばらくお待ちください。
私も本を読んで、頭の中では理解しましたが、いざこれを実行しようと思っても、最初の問題構造の把握の時点で進まなくなってしまいます。
ロジックツリーを使って事象と要因を分離するという理屈は分かっても、ロジックツリーそのものが描き出せないという事態に陥ってしまいがちです。
そこで、最初からツリー状に記載していくのではなく、例えば「売上が伸びない」という問題があれば、それをB4若しくはA3用紙の中心に丸で囲み、その周りに思いつくままにその理由を書いていき、更にその周りに最初の理由を生み出しているであろう理由を書いていくことで、一度に沢山のロジックツリーが出来てきます。
下手な鉄砲も数打ちゃ当たるではないですが、沢山のロジックツリーから幾つかの仮説を立てて分析することで、解決策が導き出せるかもしれません。
最初から狙い通りのロジックツリーなんて作れないのですから、まずはやってみることが大切だと思います。
フレームワークは、マッキンゼーで問題解決のツールとして考え出されたもので、もしこのツールを利用しなくても問題解決が出来るのであれば使用する必要はありません。
しかし、問題を解決しようとした際に、自ら問題解決のための道具を開発するよりも、あらかじめ準備された道具を使った方が効果的に解決できます。
ビジネスシステムとは、「事業を行ううえで必要な要素を機能別に分けて連続した流れにまとめたもの」です。
3Cとは、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の頭文字をとったもので、「自社がどのような経営環境に置かれているか、現状を分析することで、経営課題の発見や戦略の発案などに活用するもの」です
7Sとは、戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、社内システム(System)、組織文化(Style)、組織の強み(Skill)、人材(Staff)、共通価値観(Shared Value)
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